今回は宮古島から船でしか行けない大神島についてご紹介します。大神島は面積0.24 km²で人口20人弱の小さな島ですが、昔から「大神島には神様がいる」と伝えられてきました。最近ではパワースポットとしても知られているそうです。今でも島の人々は自然破壊や開発行為をせず、昔ながらの自然と伝統を守っている島です。
大神島ってどんなところ
南国の自然がそのままに残っている島です。集落以外の島内の多くは聖域とされているため、御嶽(うたき)など入ってはいけない場所がたくさんあります。過去には海賊に島民が襲われたり、宝の島と聞きつけた外部者に島を荒らされたりと、数々の大変な歴史があったそうです。
自然破壊や開発行為をしない
以前には島に道を作ろうと開発工事が進められましたが、工事中にブルドーザーなどの重機が故障したり、工事関係者などが原因不明の病気になったりすることなどが重なり、工事の途中で中断されてしまったそうです。
入島のココロエ
今なお厳粛に神祭行事が執り行われているため、島では観光で訪れた人には「島のルール」を守って散策をお願いしています。
神祭行事
祖神祭(ウヤガン)という神祭行事の期間は、ツカサと呼ばれる神様に選ばれたおばあ達だけが数日間断食をして御嶽にこもり、行事が行われているそうです。現在大神島で神事を行えるのは、80歳を過ぎたおばあ一人だけになっているそうです。
島のルール
- 島の神祭行事の日には立ち入り禁止区域があります。(入島は可能)
- 聖域はみだりに入ることが禁止されています。
- 島の自然を壊したり持ち帰ったりしてはいけません。
島の伝統やルールがあるので、初めて大神島へ行くときは、ガイドさんに案内してもらうことをおすすめします。
大神島へのアクセス方法
島尻魚港から定期便の「スマヌかりゆす」という船が出ています。運航時間は約15分です。4月~9月は5便、10月~3月は4便しかないので、事前に確認が必要です。
島尻魚港までのアクセス
港の前には無料駐車場があるので、レンタカーを使った方が便利です。(行った時は駐車料金は無料でしたが、時期によって異なるかもしれませんのでご確認ください)
島尻港行きのバスも出ていますが、本数は少ないです。
島尻魚港までバスで行く場合
八千代バスで「島尻港」で下車しますが、停車駅「島尻港」に止まるバスが少ないので、止まらない便の場合は「島尻入口」で下車します。(「島尻入口」から島尻魚港までは、徒歩約20分かかります)
大神島散策
約15分で島尻魚港から大神魚港へ到着です。
船を降りたら、犬のゆりちゃんがお迎えしてくれました。このゆりちゃんは島に唯一いるわんこだそうです。ガイドもやってくれます。
島に入ったらまず、入島料100円を箱にお支払いします。
初めて行く大神島だったので、わたし達も電話でガイド案内を予約をしておきました。ここからはガイドさんが、ゴルフカートで島を案内してくれました。わんこのゆりちゃんは、ゴルフカートより先に走って先導してくれていました。
ガイドさんからもらった島のパンフレットには、「島のルール」の他に、行って大丈夫な場所の地図や、大神島の「ウカムあんたか島(すま)憲章」について書かれていました。
大神漁港の乗り場からすぐ右手には、島まもりの神様(とうんぱらの神様と対の神様)の拝所があり、昔から島の人々は、旅や船の安全をここでお祈りしていたそうです。また、竜宮の神様をお迎えする場所でもあるそうです。
とうんぱら(遠見台)
集落を通ってのぼって行きます。沖縄ではシーサーを家の前に置かれていますが、大神島ではスイジ貝が置かれていました。(写真では貝がわかりにくですが)
井戸があるところから道が細くなってくるので、ここからはゴルフカートを降りて歩いて遠見台まで行きます。
ガイドさんとゆりちゃんの後に続いてのぼっていきます。
途中の道には島バナナが栽培されていました。
イボイボの葉など、見たことがない植物もありました。
この階段をのぼって行きます。
遠見台のすぐ隣には大きな岩ある拝所が置かれていて、島まもりの神様と縁結びの神様が祀られているそうです。木の根っこが絡まっているところに緑が生い茂っていて、とても迫力があります。
頂上の遠見台からは、大神島を一望できる360度の絶景が広がっています。
ゆりちゃんはここで待っています。
かみかきす
この岩の辺りは神様が通られるところだそうです。ここからのぞくだけでも、色鮮やかな小さな魚達が泳いでいるのが見えます。すぐ近くには水の神様の拝所があります。
後ろに見える岩は、くじら岩と呼ばれているようです。
のっち(奇石)
何年にも渡る波の浸食によって徐々に削られて、キノコやブロッコリーみたいな形の岩がたくさんあります。すでに削られて倒れてしまった岩もあるそうです。
浜辺
昔この辺りに船着き場があったそうです。ここは広くて静かな浜で、穏やかな波の音に癒されます。ウミガメもやってきていて、呼吸の時にちらっと顔を出しています。目の前に小さく見える橋は池間大橋です。
わんこはゆりちゃんだけでしたが、にゃんこは数匹みかけました。この白にゃんはとてもフレンドリーなオッドアイのにゃんこでした。
島で飲食ができるのは、定期船のりばの前にあるおぷゆう食堂だけです。わたしは帰りの船までの時間がなかったので食べていませんが、カーキタコ丼が人気だそうです。
※売店・ 観光ガイド・民宿もここでやっています。
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さいごに
南国の自然がそのまま残っている、昔懐かしい感じの島でした。広い浜の穏やかな波の音が、とても心地良かったです。
とても神秘的なこの島は、昔ながらの風土が保たれた静かな島でいることを、今でも島の人々は望んでいるようでした。
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