南部鉄器の鉄瓶で白湯習慣とお手入れ方法

ここ数年前から毎朝の習慣として白湯を飲んでいますが、最近追加した新たな習慣は鉄瓶でお湯を沸かして白湯を飲むことです。

鉄瓶を使うようになったきっかけは、友人から鉄瓶で沸かしたお湯は、まろやかで鉄分も取れていいよと教えてもらったので、せっかくならわたしも、おいしくてまろやかな白湯を、毎日飲みたいなと思ったからです。

Iron kettle
Image by Airchariot from photoAC
目次

南部鉄器とは

岩手県の盛岡市と奥州市でつくられる伝統工芸品です。

17世紀ごろから岩手県の盛岡市や奥州市でつくられてきた鉄鋳物の総称である。鉄鋳物とは溶かした鉄を、鋳型に流して形をつくる技法。主に茶釜や急須、鉄瓶や鍋のなどの生活雑器がつくられている。

「南部鉄瓶に金気なし(金気とは水に溶け出た鉄分、そのにおいや味)」と称されるほど鉄臭さがなく、沸かしたお湯でお茶を淹れるとまろやかな味わいに。サビが出にくく、丈夫なため手入れをすればまさに「一生モノ」として使える。

出典:コトバンク

https://kotobank.jp/word/%E5%8D%97%E9%83%A8%E9%89%84%E5%99%A8-1573046 

鉄瓶と鉄急須の違いとは

鉄瓶と急須は見た目の区別がつきにくいですが、使う用途が異なります。

鉄瓶

お湯を沸かす道具なので、直火にかけても大丈夫です。まろやかな白湯やお茶などを愉しみたいならこちらです。お茶を入れて煮だすことはできません。

鉄急須

お茶をいれる道具なので、直火にかけることができません。海外でも人気がある、カラフルな色合いのものなどは鉄急須です。わたしも鉄急須はカラフルでかわいいデザインのものが欲しいです。

鉄瓶の選び方

鉄瓶といっても、メーカーや価格によって製造工程が異なるようなので、事前に確認しておくべきポイントです。

内面の加工

「釜焼き」といって内面を高温の炭火で焼くことで、形成された酸化被膜によりサビにくくし鉄分が溶出します。また、水道水に含まれる塩素を除去する働きもあり、よりまろやかでおいしくなります。この仕上げをせずに、そのままシリコンコーティングをしているメーカーもあるそうです。

大きさや、IHに対応しているか

鉄なのでサイズが大きいと重さが負担にならないか、小さいとガスコンロの台に合わない場合があるかもしれません。IHの場合は鉄瓶がIHに対応しているか、使えても小さいとセンサーに反応しない場合もあるようです。失敗しないためにも、事前に確認しておくと安心です。

南部鉄器の使用方法

最初は手間かもしれませんが、正しい使い方をすることで末永く使うことができます。

ならし期間

最初は金気で、お湯が臭かったり濁ったりするため、使う前にならし作業が必要です。

本体を軽くすすいだら、水を8分目まで入れ中火で沸騰させ、その後お湯を捨てます。(取っ手が熱いので要注意)これを2〜3回繰り返します。 沸かしたお湯が無色になってから使い始めます。

※火力が弱い状態で沸すと、お湯が濁る原因となります。

日常の使い方の注意点

わたしの鉄瓶の場合

3回沸騰させてもお湯が無色にならず、鉄臭さも取れず飲める状態ではなかったので、20回くらいお湯を沸かして、湯アカをつける作業を繰り返しました。

そしてさらに、米のとぎ汁を8分目くらいまで入れて、20分ほど煮立てる作業を3回繰り返しました。これは内部の金気止めと、臭いを取る効果があるそうです。

※吹きこぼれる場合があるので、煮立てる間はフタをずらして煮立てます。

使い始めの頃はお湯を沸かして注ぐと、黒い粒が出てきていました。気になって調べてみると、使い始めの鉄瓶は被膜が剥げやすくなっている場合があるそうです。この酸化皮膜は四酸化三鉄といわれる黒錆で、身体には害は無いのでそのままお飲んでも問題ないそうです。

使っていると黒い粒はあまり出なくなりました。でも黒い粒はない方がいいので、使う量より少し多めのお湯を沸かして、鉄瓶の底に沈んでいる黒い粒がお茶碗に入らないようにしています。

  • サビ防止のため、水やお湯は入れたまま放置しない。
  • お湯が沸した後は熱いうちにお湯はすべてあけ、ふたを外して余熱で鉄瓶の内側を乾かす。
  • 完全に乾いてなければ30秒ほど加熱して、内側の水分を完全に蒸発させる。
  • 鉄瓶は洗剤を使ったり、スポンジなどで表面をゴシゴシしない。

サビてしまったら

赤く変色したサビが出てしまっても、お湯を沸かしてみて、金気臭くなったりお湯の色が濁ったりしていなければ、そのまま使っても大丈夫です。

しかし、お湯が濁って臭いが気になる場合は、以下のようにやってみてください。

①鉄瓶に水を8分目まで入れ「煎茶の茶がら」をパックに入れて、20分ほど煮立てていくと、お湯の色はタンニンとサビが反応して黒くなります。

②茶がらは入れたまま、鉄瓶にこぼれない程度まで水を足して、半日ほど置いておきます。

③お湯と茶がらを捨て、沸かしたお湯が濁りや金気がなければ大丈夫です。

※それでもまだ気になるなら、この作業を2、3回繰り返すといいそうです。

わたしの使っている鉄瓶

南部盛栄堂(OIGEN)というメーカーの八角形の珍しいデザインの鉄瓶を選びました。大きいと重さが気になりそうだったので、小さいサイズにしました。八角形のデザインがとても気に入っています。

My iron kettle

さいごに

鉄瓶で沸かした白湯はほんのり甘くまろやかに感じます。白湯だけでなく、お茶やコーヒーなどを飲む時や甘酒を作るときも、鉄瓶で沸かしたお湯を使っています。

使っていくうちにだんだんなじんでくるので、育っている感じがあってとても愛着がわいてきます。

お手入れもほんの少し注意を払って使ってあげればいいだけなので、慣れてしまえば何も面倒なことはありません。

これからは鉄瓶のように、長く使えるいい道具を使っていきたいです。

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この記事を書いた人

宮古島のきれいな海や自然に癒されながら、自分時間をのんびりしたり、新たな発見を見つけたりして、日々の生活を楽しんでいます。好きなことや趣味のほかに、やってみて良かったことなど、気の向くまま書いているブログです。みなさまにお役に立てる情報をお届けできればと思います。

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